オイコノミアより、又吉直樹さんと経済学のお話で、共働きについて思うこと。
ゲストは北陽さん。2人とも同じ時期に子供を出産して共働きで働いているママさんです。
専業主婦と共働きの数の変化は、1980年は専業主婦が1,114万世帯に対し、共働きは614万世帯。
ところがこれがクロスしてちょうど同じ位になったのが1995年。それ以降は共働き世帯が増えて2014年には、1077万世帯に対して専業主婦世帯は720万世帯と、1980年と比べてちょうど逆転するような位置にいます。
そりゃそうですよね、少子化の今人口が減っているので女性も働かなければ生活が成り立たないご時世ですからね。
共働きが増えていった背景には、高度経済成長で洗濯機や掃除機など家事が簡略化できる機会が増えて女性にかかる手間が楽になったこと。
それともう一つは、1986年に男女雇用機会均等方がだされたことで、女性もデスクワークなどの仕事が増えたこと。
経済的な面では、ここ10年で全体の平均収入は約50万円も下がっているそうです。
なのに、物価が上がっているんです。1.2倍にも!
例に挙げてみると、月収で考えると下がったのは約4万円ほど。それに対して物価が1.2倍なので、実質4万8000円下がったことになります。約月5万円位所得が下がったというふうに生活水準が下がったのです。
なので生活のためには、世帯の中で働く人を増やそうということで共働きが増えているのです。
とはいっても夫婦で、うまくいかないこともありますよね…インタビューでは、一緒にいる時間がもっと多くなればいいなとか、言わないとやってくれないところがあるなどなどやっぱり問題もたくさん。1つは社会とのズレがある。これは今回の大きなポイント。
共働きにありがちな問題な経済学でみた3つのズレの解消法を教えてくれました。
①認識のズレ
家庭内生産・・・
洗濯や料理など家庭生活に必要なサービスをお金で購入しないで、家族自らの働きで提供する生産活動のこと
これには価値があるんだそうです。この家事労働金銭的に換算すると年間304万円の価値があるとも!
月収で言うと25万5000円。
夫婦間で家事に参加しているかどうかというアンケートを取ったところ、夫は参加していると言う妻は55%、自分は参加していると答えた夫は70%
あるあるですね。w
自己奉仕バイアスという言葉があり、自分が行って成功したことには高い評価をし失敗は人せいにしてしまう傾向のことをいう。
やってくれたと思っても、もうちょっとやって欲しいと言うのが大抵の奥さんの意見ですよね。ここを解決しなければいけないのです。
情報の非対称性という言葉があり、これはお互いが持っている情報に差があること。
例えば洗濯。夫は洗濯物を放り投げることと思っているのが、妻は仕分けして、洗濯して干し、畳むところまでだと思っているという違いがでてきますよね。こういう風に実際に書き出してみるとよくわかることもあります。
特に男の人は自分がやったことは覚えていたりしますけど人がやった事はあんまり見てなかったりしますから。笑
②価値観のズレ
価値観にしても、夫婦でお互いにズレがなければ不満がなくなるはずです。経済学では一心同体モデルと言う言葉があるそうです。
ここで夫婦には交渉力が必要だと言います!
家をきれいにするとかでおいしい料理を作るなどの魅力があれば交渉力も高まるってことです。
ある家庭の例
あるモデルでは、やっぱり共働きで一緒に分担しようと決めたものの奥さんはほとんど家事をやるというサイクルにはまってしまったケースがありました。
掃除などは、子供がいるところでは清潔でいる事はとても大切だから、一緒に家庭を運営しているんだからと気持ちの面で話したら夫が前よりも協力的になったそうです。
また料理をするなど、旦那さんも1人で家事全般ができるようになったなどいろいろ上手に育てることが大事なんですね。
お互い家事をしないということを割り切るということも大事。
やるべきところはやって、簡略化できる事は割り切って目をつぶるという、ある選択をすることで別の何かを犠牲にする相反する関係の事を、経済学ではトレードオフと言うそうです。
3年後、5年後はその状況に合わせて見直すこともできるのですね。
託児所や保育園も同じで、お金を払うことでプロに頼んで、自分は自分のプロの仕事をするということも大事。
またここで面白い研究が発表されています。
夫婦の会話が16分増えるだけで、10万円増えたのと同じ幸福度と言われています!何のために一緒に暮らしているのかを考えたら、やっぱり幸福度が大事ですよね。
③社会とのズレ
専業主婦が多い時代が長かったのでその時の社会のシステムが主流になってしまい、共働きの社会システムがぴったりなんていないんですね。これが3つ目の社会とのズレ。
例えば保育園などで子供が熱を出したけど仕事では途中で抜けられないなどの現実がありますよね。
男性の帰宅時間を世界の例で見てみるとフランスパリは、男性のおよそ6割が夜7時までに帰り、スウェーデンでは7割が6時までに帰っています。
日本の帰宅時間はなんと6割が夜8時以降。明らかに遅いんですねぇ。これを改善するためには、上司が変わらないければいけないとプロはいいます。
イクボスという言葉があり、新しい経営者や管理職のあり方を追及するボスのこと。彼らが新しい社会を作っていくのだと感じました。こういうボスが増えてくれると本当に働きやすくなりますね。
本当に子供の病気等で抜けなければいけないところでは、寛容になってその抜けたところを周りが上手にフォローしてあげる体制ができればいいですよね。
少しずつ少しずつですがそういう状況が整った方向に動いているのかもしれません。
また経済学に保健機能という言葉があります。
共働きでお互いが働くことで、どちらかが仕事がなくなったり辞めると言う状況になった時に保険のような安心感を作ることができますよね。
まとめ
これからは少子化で人口が少なくなっていくので、共働きでしか働く人を増やすことができないそうです。どちらにせよ今後、共働きは必須ですから、幸せな共働き家庭が増えるのが望ましいですよね!
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